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雲仙市観光セミナーに参加しました!

山﨑 雄輝

雲仙観光局(仮称)立ち上げに向けたキックオフイベント「雲仙市観光セミナー」が7月11日、同市愛野町の愛の夢未来センターで開かれました。会場には市内外から約150人が足を運び、オンラインでの同時配信では約40人が視聴しました。雲仙市の観光が今後目指すべきものは―。2時間半にわたる議論、講演の中身をリポートします。

雲仙市の観光の現状

 理念や方針を語る前に、まずは現状分析。ながさき地域政策研究所(シンクながさき)理事の鶴田貴明氏が膨大なデータを基に、地域経済における雲仙市の観光の位置付けや現状を解説しました。全国的な人口減少の中、雲仙市でも今後25年間で約1万6000人が減り、経済損失は約168億円に上ると試算。鶴田氏は「市民所得も低く、地域の稼ぐ力が弱い」と指摘。その上で「観光を最優先して頑張ることが、地域経済を刺激して市民生活の満足度につながる」と訴えました。
 しかし、ただ頑張るだけでは足りないとして、地域内で経済を回すため、「市の基幹産業である農業との連携が不可欠」と強調。選ばれる観光地になるには①農業や日本初の国立公園といった「本物の価値」を伝えること②リピーターの育成③市民が共感できる取り組みでシビックプライドを醸成する―といった3点を、具体的な行動プランとして提案しました。そのためにはブランディングとマーケティングの両輪を組み立てることが重要で「今まで以上に2段、3段上にギアを上げて、異次元の取り組みが必要だ」と結びました。

雲仙観光局(仮称)が目指すもの

現状と課題を学んだ後、雲仙観光局(仮称)設立準備委員会の山下浩一代表が登壇。山下氏は雲仙温泉と小浜温泉が一本化することで、市全体の観光の旗振り役を目指す意義を語りました。同局は来年4月の発足を目指して準備を進めています。これまで市に足りなかったものとして全体のブランディングと、連携したマーケティングを上げました。市内には温泉以外にも農業や漁業など、素晴らしい素材は多くあるのに「その楽しみ方や価値が伝わっていない」。そして反省を踏まえ「われわれ観光業に携わる人間が、これまでそれを伝える努力をしてきたのか。今一度振り返る必要がある」と訴えました。
 「まずは観光業者が先頭に立って努力をするべきだ。ようやく足場が出来始めたたこのチャンスを逃してはいけない。覚悟を持ってとにかく挑戦したい」。力を込めたその言葉に、会場は大きな拍手で応えました。

自分らしさが観光資源~住民参加の観光地域振興~

基調講演として、鳥羽市で住民生活と観光を組み合わせたエコツアーを手掛ける鳥羽市エコツーリズム推進協議会長の江﨑貴久氏が講演。2001年に離島で主力だった漁業体験を軸にした「海島遊民くらぶ」を立ち上げ、海女さんガイドの育成などに尽力。当時は人口減少と高齢化の影響で、島の魅力である漁師や海女の文化が消えることに危機感を覚えたといいます。「失われていくものを、仕方ないと諦めないためには他との深い関わりが大切」と考え、地域内のエコシステム=生態系の構築に着手。同じ領域の人々が関係しあって収益を上げていくことで、「住民が自分たちの業態の素晴らしさ、自分らしさに気付くことにもつながった」と振り返りました。
 最も大切なこととして「誰かの笑顔のために、誰かの笑顔を消さない」ことを強調。顧客満足度を上げるために地元事業者が無理をすることなく、ありのままを見せる必要性を語りました。そして「みんなで情報を集めて考え、動くしかない。雲仙市は魅力にあふれているので、それが可能だと感じている。私も雲仙大好きだから」とエールを送りました。

5人で意見交換

セミナーの最後に、鶴田氏、山下氏、江﨑氏に加え、金澤秀三郎市長と加藤雅寛・市観光商工部理事が登壇して、参加者と意見交換をしました。会場からは「農業と観光の連携をうたうが、どの層の農家との連携を想定しているのか」「ごみを無くすなど環境美化も進めるべき」などの声が上がりました。金澤市長は「市長就任当初から、行政と両輪となって観光施策を展開する体制づくりのため観光団体を統合して、そこに予算と人材を集中させることをずっと考えていた。多くの人の力添えを受けて、ようやくここまで来た。今回のセミナーは市民のみなさまに観光が変わる姿をお披露目する場と捉えている。今後に向けた意思表示ができたと思っている」と話し、意見交換は幕を閉じました。

その他の取り組み
その他にも様々な取り組みが進行しています。それぞれの取り組みの「途中」をご紹介します。
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