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—雲仙の夜に舞う火と武士の魂─  歴史と情熱が交差する「雲仙松明武者行列」

加藤奈保子

誕生!「雲仙松明武者行列」

毎年3月の最終土曜日、桜が咲き誇る雲仙市千々石町で開催される「観櫻火宴」。この度雲仙で、この観櫻火宴をリスペクトした体験が新たに誕生しました!

その名も「雲仙松明武者行列」。

この体験は、『今も昔も故郷を愛し、この地を守り、そして未来永劫にわたりこの地が栄えることを祈り叫ぼう!』という「観櫻火宴」の想いに共感して生まれたものです。

「観櫻火宴」とは?

「観櫻火宴」は、約30年前に橘公園の夜桜をPRするために始まったお祭り。今から450年前に繰り広げられた佐賀龍蔵寺軍と千々石軍の激戦を再現したもので、故郷を守るための戦いの記憶を受け継いでいます。

春の夜桜の下、燃え盛る松明を掲げた武者たちが「いやさかー!」の掛け声とともに現れる姿は圧巻!平和な現代への感謝と繁栄への祈りを捧げるこの祭りは、歴史と現代が重なり合う特別な瞬間。地域コミュニティの絆を深める役割も果たしています。

熱い想いが形になった、「雲仙松明行列」会議

雲仙地獄や仁田峠など、日中楽しめる観光スポットは多い一方、旅館が多い雲仙温泉街では夜に楽しめるコンテンツが少ないという課題がありました。そんな中生まれたこの「雲仙松明武者行列」の構想。

雲仙の夜を幻想的に彩るこの素晴らしい体験をどうすればもっと楽しんでいただけるか、観櫻火宴の実行委員会会長である町田さんと私たち雲仙観光局の職員が一同に会し、熱い想いを交わす会議が開かれました。

会議では、この体験を単なるイベントとしてではなく、「雲仙ならではの、心に響く体験」として追求するため、細部にわたる議論が行われました。

「少ない人数でも気兼ねなく楽しんでほしい」という声から、参加人数が足りない場合は観光局スタッフも武者姿で参加する案も検討。また、松明の火の魅力と安全性の両立のため、LED松明の導入や、雨天時の代替案も準備中です。地元消防団も協力し、万全の体制を整えています。

この体験を単なるイベントとしてではなく、「雲仙ならではの、心に響く体験」として追求するべく、皆で知恵を出し合いました。

実際の体験の様子

2025年6月には、海外の旅行エージェント向けにこの体験を一足早くお披露目し、実際にご参加いただきました。

普段はとても静かな夜の雲仙温泉街。そんな温泉街に響き渡る「いやさかー!」の声と、松明を持った武士たち。写真を撮影したこの日は特に直前までの雨で霧が立ち込めており、松明の灯りと武士たちの声がとどろき、荘厳な雰囲気を醸し出していました。

参加いただいた皆様にも、下記のような感想を頂きました。

  • 「ユニークで没入感があり、忘れられない体験」
  • 「大将のリードが迫力満点」
  • 「歴史的背景が深く、もっと知りたい」
  • 「ここでしか味わえないラグジュアリーな文化体験」

「雲仙松明武者行列」の最大の魅力は、本格的な甲冑に身を包み、松明を掲げて行列に参加できることです。これはただのコスプレではありません。

甲冑に着替える瞬間から、静かに心が整い、かつての武士の精神に思いを馳せることで、深い感動が生まれます。参加者は、地域を愛する地元の人たちとともに行列を進み、交流を深めながら、より深い、地域への“共感”を得ることができます。

未来に向けて──より豊かな体験へと進化する「観櫻火宴

この貴重な体験の価値をさらに高めるため、今もなお、さまざまな改善案が検討されています。歴史解説やストーリーテリングの強化、太鼓や音楽などの演出追加、雨天時の代替体験の整備など、より多くの人々にとって心に残る“人生の一夜”となるよう準備が進められています。

この特別な夜、あなたもサムライとなって、雲仙の歴史と魂に触れてみませんか?

興味がある方は是非雲仙観光局(担当:加藤)までお問い合わせください!

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