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霧氷ってなに?できる条件は?

ひのっち@地域おこし協力隊

あけましておめでとうございます。雲仙市地域おこし協力隊のひのっちです。

今回は霧氷ってそもそも何?ということを教えていただきましたが、まずは雲仙の近況から。

元日には初日の出を見に、10回目の普賢岳登頂!山頂付近では霧氷も見ることができました!

平成新山をバックに霧氷と初日の出の競演(2022年1月撮影)

前回は、昨年10月に雲仙市に移住した私ひのっちが

移住前も含めこれまでに雲仙岳で見た景色と、晴れた日の霧氷を紹介しました!

冬ならいつでも見られるわけではない

冬の雲仙が誇る旬の絶景を多くの人に楽しんでもらいたいのですが、霧氷は気象現象。

春にミヤマキリシマ、秋に紅葉が見られるように、冬ならいつでも霧氷を見ることができる、というわけではありません。

午後にかけて気温が上がり、水滴が残る木(2021年11月撮影)

では、霧氷はどういうときに見られるの?

そもそも霧氷って何?

きれいだから見に行くのは好きだけど、説明できない…

わからないことは、「話してみよう繋がろう。」ということで…

雲仙お山の情報館へ!

雲仙地獄のすぐ近くにある「雲仙お山の情報館」では火山や温泉など、雲仙の自然や歴史について学ぶことができます。

無料で入館できるので山の情報収集はもちろん、地獄の散策の前にもぜひ立ち寄ってみてください!

営業時間 9:00~17:00

休館日 木曜日(祝日の場合は翌日に休館、春・夏・冬休みや大型連休は開館)

「雲仙地獄や山の散策マップ、日帰り温泉の案内なども用意しています」(雲仙お山の情報館・大町由紀さん)

雲仙お山の情報館で配布している「普賢岳・妙見岳・国見岳の登山ガイド」裏面には野鳥や植物など情報満載

霧氷とは?

お山の情報館で自然に詳しいおおまちさんに、やさしく教えていただきました!

霧氷とは「氷点下の気温の中、霧や雲などの水分が風によって枝について凍ったもの」。

わかりやすく整理すると、

次の3つの条件がそろったときに霧氷がつきます。

霧氷ができる条件

①寒い…氷点下の気温

②風…強い風が吹いている

③湿度…空気中に霧や雲などの水分がある

普通、水は0℃で凍りますが、雲や霧の中には0℃でも凍らない水分があります。

霧が発生すると視界が悪くなるので登山や車の運転の大敵ですが、

霧氷ができるには霧の中のような0℃でも凍らない水分がたくさんあることが重要。

この水分が北~北西方向からの季節風で木の枝に吹きつけられて霧氷ができます。

晴天が続いているときは空気中の水分が少なくなっていて、気温が低くても霧氷は成長しません。

枝の下側についているのはなぜ?

霧氷がついている木をよく見ると霧氷が枝の下側についているようにも見えます。なぜ落ちないのでしょう。

これは、図を見るとわかりやすいです。

①霧や雲の水分はとても小さく、凍らず水のまま枝につく

②枝についた水は、氷点下の気温で一気に凍っていく

①②とも「雲仙の窓」(雲仙お山の情報館機関誌)No.140(2017.2)により作成

一見、霧氷は枝の下側にできているようにも見えますが、

0℃以下でも凍らない水分が吹きつけられて枝にぶつかった瞬間に凍り、また吹きつけられては凍り、

その繰り返しで、風上に向かって霧氷が成長していくのですね。

そのため、風が強すぎるときや、晴れた日には日差しで枝が暖められ、せっかくできた霧氷が落ちてしまうこともあるそうです。

おおまちさん、どうもありがとうございました!

基本がわかれば、山の上で「こんな霧氷もある!」と、見つけるのも楽しいですね。

霧氷を見にいく際の注意点

雲仙温泉街や池の原園地駐車場から登山道を歩いていくのはもちろんですが、

仁田峠循環道路・雲仙ロープウェイを利用すると、気軽に妙見岳付近の標高1300mの地に行くことができますが…

山の上は気温・風の強さが違う

ロープウェイの駅を出るとそこは山の上。雲仙温泉街とは気温や風の強さがまるで違います。

気温の低いところに長くいて低体温症になってしまった人もいると聞きます。

一般的に、気温は標高が100m上がると約0.65℃の割合で下がります。

標高1300m超の頂上付近では雲仙温泉街(標高約670~680m)より約4℃低く、

海沿いの平地と比べると10℃近く気温が低い、ということをぜひ頭に入れておいてくださいね。

凍結した登山道はすべりやすい

整備された遊歩道から一歩進むとそこは登山道。

登山道には雪が残っていたり凍結していたりして滑りやすくなっています。山でのケガは基本的に自己責任です。

雲仙お山の情報館では、かんたんに靴に装着できるアイゼンの無料貸し出しを行っています。

ガイドマップも入手できるし、山に行く前にはお山の情報館へ。

せっかくロープウェイで登るからには少しでも先まで歩いて長く景色を堪能したいですが、

ぜひ靴や防寒対策といった服装・装備を整えてチャレンジしてみてください!

次回からは、実際に登山道を歩いてきたときの様子をレポートしていきます!

霧氷で白く染まった妙見岳(池の原園地から、2021年12月撮影)

気象観測データも参考に
気温・湿度・風が今実際にどうなっているかを調べるなら気象庁のアメダスが便利。
リンク先:気象庁|アメダス(雲仙岳)
観測場所はあくまで雲仙温泉街にある気象観測所(標高678m)のデータですが、
雲仙温泉街の気温・降水量などが10分間隔でわかります。
風向・風力だけは絹笠山(標高879m)山頂付近で観測されていて、山に囲まれた雲仙温泉街より風が吹き抜ける場所にあります。
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