現場の「モヤモヤ」を徹底解剖!雲仙観光DXアカデミー、第2・3回レポート
金澤宥華
ますます熱気を帯びている「雲仙観光DXアカデミー」。第2回・第3回では、参加事業者の皆さんが自社の業務を深く掘り下げ、隠れた課題や強みを徹底的に洗い出しました。
第2回:業務の「見える化」で課題の輪郭を掴む
9月11日(木)、お山の情報館で開催された第2回アカデミー。
この日のテーマは、第1回で宿題として取り組んだ「業務棚卸表」の深掘りです。
各社と伴走支援チームが向き合い、業務棚卸表に記載された一つひとつの項目をさらに細かくヒアリングを行いました。



「この作業は具体的にどうやって進めていますか?」
「なぜこの作業が必要なのですか?」
普段は当たり前すぎて意識していなかった作業一つひとつを、パズルのピースを埋めていくように洗い出していきました。この作業を通じて、業務フロー全体が「見える化」され、「なんとなく困っている」という感覚的なモヤモヤが、具体的な課題の輪郭として浮かび上がってきました。
予定時間を超える白熱した議論が繰り広げられ、終了後には、参加事業者同士がお互いの模造紙を見合いながら、それぞれの事業について語り合う姿も見られました。
第3回:憧れ企業から学ぶ、自社を見つめ直す視点
9月18日(木)、第3回アカデミーは雲仙BASEで開催しました。
この日は、第2回の業務棚卸しをさらに深く掘り下げることからスタート。
属人的な作業になっていないか?
その作業がボトルネックになっていないか?
観測すべき数値や指標はないか?
という3つの視点から深掘りしていきました。

この作業によって、一見スムーズに見えていた業務が、実は特定の担当者にしかできない「属人化」した作業になっていたり、ある作業が解決すれば次のステップに進める「ボトルネック」になっていたりすることが明確になりました。
さらに、今回のメインワークは「他社の取り組みを調査し、自社と比較する」というもの。参加者の皆さんは、事前に調べてきた「憧れの同業・異業種企業」を2社ずつ発表しました。

「なぜその会社に憧れているのか」「自社との違いはどこにあるのか」
それぞれの発表を通じて、参加者一人ひとりの視点や事業に対する考え方が見え、新たな発見の連続でした。その後、発表内容を業務棚卸表と照らし合わせ、「憧れ企業との違い」を言語化することで、自社の強みと課題がよりはっきりと認識できたようです。
次回は、今回見つけた「憧れ企業との差異」から、さらに自社の課題を抽出する作業に取り組みます。
3回のアカデミーを通じ、各事業者ごとの繋がりも強まってきたことを実感しつつあります。本アカデミーの動きが雲仙全体にいい風を巻き起こすことができるよう、引き続き努めていきたいと思います!