小浜温泉まちづくり 地元の若手と挑む小浜温泉エリアリノベーション 〜観光の賑わいと住民の暮らしやすさを両立する新しい街づくり〜
瀬戸正志
地元の若手経営者グループ、(公財)ながさき地域政策研究所 鶴田氏、そして雲仙観光局が一体となって、将来の持続可能な街づくりに向けた検討を進めています。
10月2日におこなわれたワーキングでは、単なる技術の導入に終わらせず、住民のみなさまの思いや小浜特有の景観構造を尊重した「新しいエリアリノベーション」について熱い議論が交わされました。
今回は、その協議のポイントと、これから目指す小浜の未来像について共有いたします。

■ 小浜の景観構造の特徴 ~50mラインの重要性~
まずは、小浜の景観構造の特徴として、①海辺の大パノラマ、②温泉街の街並み景観、そして以外と知られていない③山手の住宅地から見下ろす景観の3つが特徴であることが示されました。
しかもこの3要素が「標高50m」までに収まっています。(公財)ながさき地域政策研究所の鶴田氏によると、この標高50mラインは街並みや自然景観が融合し最も美しく見えるラインであり、長崎市のグラバー園周辺の景観や尾道の斜面地から海を眺める景観なども当てはまるとのことです。
小浜の地域資源として、景観が重要な要素であるとを改めて認識しました。

■「来訪者向け」と「住民の日常」〜2つの景観を分けて考える〜
景観や街並みを検討する上で、非常に大切な視点として「観光景観」と「生活景観」の分離が話し合われました。
• 観光客向けの景観:訪れた人がワクワクするような高揚感や賑わいを生み出す空間。
• 住民向けの日常景観:地元の皆さまが日頃から享受している「夕日」や「豊かな自然環境」など、決して失ってはならない贅沢な生活環境。
観光客向けの商業化だけを焦るのではなく、地元住民や子どもたちが日常的に過ごしやすく、自然の恵みを感じられる環境を守り育てるバランスを最優先に考えてまいります。
■ 災害リスクとまちづくりを考える
意見交換の中では、高潮や土砂災害などのハザードマップが示され、今後のまちづくりとの調和をどのように図るかの議論もなされました。 空き家の活用、公園づくり、避難路のあり方など、データを使った検証が求められます。

■ 中通りのバスターミナル周辺から上ノ川湧水を先行検討エリアへ
景観構造を念頭に、前回のワークショップで出された意見を改めて読み直したところ、小浜の景観軸として重要であり、且つ実現化の可能性や住民が共感するまちづくりとして、「中通りの魅力化と上ノ川湧水周辺での憩いの空間づくり」が浮かび上がりました。
中通りの街並みの魅力化については、今年改正された景観法関連事業を活用するアイデアも示されています。 市民参加、そして官民連携で何が出来るのか、今後更に検討を深めていきます。

地域の未来を、皆さまとともに
今回の協議を受け、モデル地域としての事業継続性や予算のあり方を整理しつつ、雲仙市や地域関係者との調整をさらに加速してまいります。 「日常の暮らしが豊かで、有事にも強く、みんなが誇れる小浜温泉」を目指し、進捗状況は今後も定期的にお伝えしてまいります。皆さまのご意見やアイデアも、ぜひお気軽にお寄せください!